ロックバーのマスターが選ぶ名盤 80年代

シリーズでお届けしてます名盤紹介、80年代の巻。
60.70年代紹介でもお伝えしましたが、あくまで一部です。ご理解下さい。



『U2 / LIVE UNDER A BLOOD RED SKY』

U2全盛期。87年のJoshua Treeは紹介するでもないでしょうからこちらを。
このライヴ版は生々しくて凄くオススメです。きれいに整えられたライヴ版が多い中、本来ライヴ版はこうあってほしいというリアリティに富んだ名盤です。



『TOM PETTY / FULL MOON FEVER』

トラベリングウィルベリーズとの関係からかELOのジェフ・リンがプロデュース。
トム・ペティは振り幅大きすぎるせいでこれといった名盤はないんだけど、このアルバムはジョージハリソンも絡んでるし一応取り上げときます。
トラベリングウィルベリーズに関しては、あの仲良し集合バンド〜みたいなノリがちょっと苦手です…。



『BOB DYLAN / OH MERCY』

マジでオススメ。ほんといいアルバムです。上手く言えないんだけど、70年代を抜けてさまよってるディラン、何かを模索してるようなディラン、ドンヨリしてるようで全然暗くなくて、フラットでニュートラルな感じ。
60.70年代のディランしか聴いてない人に是非聴いてほしいです。
何曲目か忘れましたが、マーク・ノップラーも参加曲があった?と思います。



『THE POLICE / Synchronicity』

アルバムの完成度も高いんだけど、ポリス解散のシンクロニシティツアーを是非動画で観て下さい。アトランタのライヴは最高です☆



『BRUCE HORNSBY and the Range / the way it is』

ジャケットが酷くダサいけどほんとにいいアルバムです。80年代らしい洗練された音とメロディーセンス、ガッツリAORとも違い、泥臭さとも違い、その中間が心地よいバンドです。大人のロック聴きたい人にオススメ。



『ZZ TOP / ELIMINATOR』

説明不要、悶絶級のカッコ良さ、テキサスでは3大ギタリストも寄せ付けないスター。
以前もblogで紹介してますが、ビリーは今でも若い世代が太刀打ち出来ないほどカッコいいアルバムを出してます。絶対チェックして下さい。



『TOM WAITS / ASYLUM YEARS』

このアルバムを夕方から薄っすらかけて雰囲気作りに使うような処刑レベルのBARが今でも世の中に沢山あります。
そんな軽々しいアルバムじゃありませんよ。このアルバムやトム・ウェイツ自体をおかしなブランド化する風潮が悲しくて仕方ありません。
絶対、0:00前になんて流しませんよ。それがこのアルバムとトム・ウェイツに対する最大の敬意です。
別アルバムですが、スプリングスティーンの友情作曲『ダウンタウントレイン』も是非チェックして下さい。



『BRUCE SPRINGSTEEN / NEBRASKA』

この順番でこのアルバムを紹介してることには意味があって、陽のスプリングスティーン・陰のトム・ウェイツと言われることに対するアンチテーゼ。
みんなこのアルバムをスプリングスティーンらしくないと言うけどそんなことなくて、むしろこれぞスプリングスティーンの本質だと思います。どうしても陽のイメージが強いアルバムをみんな取り上げるけど、でもスプリングスティーンを知るのに欠かしてはいけないアルバムで、こうゆうスプリングスティーンをもっと軸に聴いてほしいなぁって思います。



『BRUCE SPRINGSTEEN / BORN IN THE U.S.A.』

アメリカを象徴するアルバム。
ボビー・ジーン始め代表曲・名曲揃いですが、6曲目アイム・オン・ファイヤーこそこの時代の彼が一番表現したかったことを示してる1曲だと思います。シングルカットされたのがアイム・オン・ファイヤーだってことも意外と知られてないかもです。
原曲はもちろんですがジョン・メイヤーのカバーも意識飛ぶレベルです。アイム・オン・ファイヤーをカバーに選んだジョン・メイヤーも、さすが。



『RAMONES / TOO TOUGH TO DIE』

これに説明も何もないでしょう。ただただパンクロック。



『JOE WALSH / You Bought It, You Name It』

アメリカでヤバい奴、と言えば『トム・ウェイツ』と『ジョー・ウォルシュ』
ジョー・ウォルシュはfunny系のヤバさでみんなに愛されるキャラ。
ご存知イーグルスのメンバーですが、イーグルスが生真面目すぎるつまらないバンドに終わらなかったのは彼の存在や歌があったからだと思います。ドン・ヘンリーにはないカッコ良さがあります。



『ROBERT CRAY / STORONG PERSUANDER』

以前ロバート・クレイを知らない方が彼の歌を初めて聴いて、『誰ですかこれ?なんか声と歌が凄くて圧倒されて聴き入っちゃいました』てことがありました。
レイボーンが生きていた頃は、違う道を歩んだ同世代として常に比較されてたようです。
ロバート・クレイはアルバムだと時代に合わせた雰囲気に曲を仕上げるけど、ライヴだと凄まじいドBluesをぶちかまします。ギターはもちろんだけど、聴いてる人を黙らせるほど説得力のあるこの歌声が彼の真骨頂だと思います。
3曲目、because of meを初めて聴いた時、放心状態になったのを覚えてます。
バディーが死んだ後、誰がブルース界を牽引していくのかと考えると、ジョー・ルイス・ウォーカーはやる気ないし、やはり彼しかいないんじゃないでしょうか。
今後10年、ロバート・クレイがどんな作品を出すのか凄く楽しみです。



『BLYAN ADAMS / SO FAR SO GOOD』

80年代を生きた人たちにとっては欠かせない1枚かと思います。
『青春』て感じの1枚。その感じが個人的には性に合わなくてムズ痒くなるんですが、まぁこの時代の紹介では外せないので取り上げておきます。



『The Clash / LONDON CALLING』

79年12月22日リリースなんですが、80年代枠に入れちゃいました。
ロックかじってれば誰もが1度は聴いたことあるほど有名なロンドンコーリング。
これをパンクロックのアルバムとして捉えるかは人それぞれで、個人的にはパンクとしては捉えてません。ただそんなことはどーでもよくて、名盤と言わざるを得ないかと思います。



『Van Halen / 5150』

『1984』とこっち、どっちにしようか悩んだんですがこっちを選びました。前者とはヴォーカルが違うのでその辺のタイプ好みは置いといて、80年代の質感が色濃く出てるのはこっちかなぁと。
以前店内でヴァン・ヘイレンが流れてる時、『なんか、ヴァン・ヘイレンもブルース・スプリングスティーンもあまり変わらなく思えてきた』って言った人がいました。そうゆうことなんです! ほんとその通りで、なかなか面白い発言したなぁと感心してしまいました。音が歪んでるとかギターが激しいとか違いはあれど、結局みんなボスになりたかったんですよ。この時代は。



『ELVIS COSTELLO / SPIKE』

パブロックと言えばニック・ロウとコステロ。実はコステロはよくわからないのに取り上げてしまいました…。でもこのアルバムいいと思います。ニック・ロウよりポップだからコステロは万人受けしそう。



『PETER GABRIEL / So』

ジェネシスを抜けたピーター・ガブリエルのソロアルバム。70年代はジェネシスでプログレ異端児ぶりを発揮してた彼ですが、80年代にはまた違った形でこの時代を象徴するアルバムを出してます。センスの良さを垣間見れるアルバムですが、フィル・コリンズがプロデュースしてるアルバムもあるので、そう考えるとやっぱりフィル・コリンズのプロデュース能力は凄いんだなとも思うし、後期ジェネシスが初期より人気なのも頷くしかない気がしてきます。



『PINK FLOYD / THE WALL』

79年ですが80年代枠に入れました。70年代枠に入れ忘れただけですが…。
悪い意味じゃなく、ピンクフロイドは結局のところギルモアの世界観が全てで、ギルモア節がどれだけ出てるかで良し悪しが決まる気がします。
難解な拍子やストーリー性の強いプログレというより、内向的で深い詩の世界観やギルモアのギター節で聴かせるプログレだから、他のプログレバンドよりファンは幅広いと思います。プログレの定義も結局のところ曖昧ですからね…。



『Donald Fagen / The NightFly』

スティーリー・ダン時代のロックテイストから一気にAORへと進化した、AORを代表するアルバム。スティーリー・ダン同様、現代ロックに大きな影響を与えリスペクトされてると思います。



『DURAN DURAN / DECADE』

ニューウェーブと言われるカテゴリーですが、この辺はこの時代をリアルタイムに生きてない人にはなかなか受け入れられない難しいところ。若い世代に80年代って変な時代って思われることが多いのはこの辺のカテゴリーの影響が強いのかな。なんか笑っちゃうしねw  とは言え最近の日本の流行ポップスロックを見るとこの辺の影響は多大なのがわかります。



『METALLICA / MASTER OF PUPPETS』

これはコメント控えますw
ふつーに、シンプルに、カッコいいけどね。
でもメタル好きじゃない人があーだこーだ言うと怒られちゃうんで…



『LIVING COLOUR / vivid』

ファンクとハードロックを組み合わせたパイオニアと言ってもいいのかも。楽器やる人ならヴァーノン・リードのギター好きな人も結構多いかも。振り幅大きいけど、良い曲はめちゃくちゃイイ。




てことで、キリがないんでこの辺で終わります。
次回は90年代を取り上げます。誰もが知ってる名盤が溢れかえってる時代なので、出来るだけ隠れ名盤を紹介出来たらなと思ってます。
お楽しみに☆



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